レザークラフトキット2つを試した感想

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レザークラフトに興味が湧いて、キットを2つ買って作ってみた。

作ってみたIDケースと名刺ケース

IDケース(身分証入れ・左)と、カードケース(名刺入れ・右)。それぞれ別のメーカーのキット。

IDケースはスタイルレザークラフトという会社のものなのだが、どうやらもう販売していないらしい。地元の店頭にはあった。トスカーナキットというカテゴリに別のキットが数種類掲載されている。

カードケースはmakeUというシリーズのもの。なんだけど、こちらも同一の商品はもう販売していないようだ。

スタイルレザークラフトのIDケースを作った感想

スタイルレザークラフトのIDケース

裁縫用の針と糸でOKと書いていたので軽い気持ちで挑戦した。大失敗だった。初めてなら絶対makeUがいい。

この製品は「並縫いで作れる」「製作時間60分」と簡単にできそうなことを書いているが、ぼくは並縫いでは作れなかったし、3時間くらいかかった。その上、見るからに革の質がよくない感じ。素人だからよくわからないんだけど、よくわからないなりに質が悪い感じがする。

この商品は並縫いして1周したら逆周りに並縫いで戻っていくという作り方なんだが、それがしんどすぎた。作業しながら写真を撮ることができないので、写真はないんだが、1周を並縫いで縫い終わって思ったんだ。「このまま完成まで持っていくのは無理だ」って。

並縫いで作れないと思った理由

何がしんどいって、並縫いは糸が緩む。頑張って締め直しても緩む。縫ってるとどんどん緩んでくる。Dカンつけたあたりなんか緩みすぎてとても固定されてないような状態になっていた。その上、糸は緩むくせに、針穴2つくらい前の糸は引いても引けない。1穴ずつ糸を引っ張っていく作業になる。しかも何度締めても緩んでくる。

その上、この商品は革が最大で4枚重なる。針がすんなり通らないのだ。針穴が「・」なのも関係している気がする。手持ちの針は裁縫針なので、すんなり通らないと革がどんどん傷だらけになっていく……。

諦めて平縫いを試みた

並縫いで完成させられるとはとても思えなかったので、平縫いを試みた。平縫いはまず、針と糸の準備から始まる。しかしぼくが使ったのは家に余っていた絹糸だったので、このような準備のしようがなかった。そんな中で素人なのに平縫いを試みたので、針から糸が抜けまくって大変だった。

縫う手順はこんな感じ。並縫いだともう一度戻ってこなければならないが、平縫いだと戻る必要はない。2本の針で表と裏を同時に並縫いする感じだ。この縫い方だと、絹糸でも緩みにくかった。

感想

ここのメーカーのキットは二度と買うもんかと思った。作りづらい上、革の質もよくないと感じる。

ただ、縫っただけとはいえ、自力で作ったIDケースには愛着が湧いた。名札を首から下げる必要があるときには積極的に使いたいと思う。

makeUのカードケースを作った感想

革の質がいい。スタイルレザークラフトの製品のあとだったのでキットの革に期待していなかったのだが、なんだか質のいい革のような気がする。(素人なのでよくわからないんだが)

それと通販サイトなどで載っている完成品の写真ではわかりづらいが、3方向に広がる面白い形をしている。名刺がいっぱい入りそうだよね。

このキットには針2本と蝋引き糸がついている。道具を持っていない人でもいきなり平縫いで作れる。というか平縫いで作ってねと書いてある。

糸は4m入っているが、実際に製作で使うのは160cm。倍以上余るので、心に余裕を持って作れるのも良い。ぼくは1ヶ所縫い直したので余分に30cm使ったが、それでもまだたっぷり余っている。

作った感想

1ヶ所縫い直したにも関わらず、1時間ちょっとで完成した。穴に針が非常に通りやすく、めちゃくちゃ縫いやすいのだ。針穴が「-」の形なのも関係あると思う。

それと、縫う長さが非常に短い。あっという間に縫い終わってしまう。makeUの商品のなかでもかなり初心者向けなんじゃないかという気がする。

1回別のものを苦労しながら作ったことがあるせいか、やたらすんなり作れてめちゃくちゃ簡単と感じた。ただ蝋引き糸は手がべたつく。難点はそのくらい。それと糸が滑らないので、締めすぎてシワになったところが数カ所あった。力加減はもうちょっと弱くてもいいようだ。

蝋引き糸は「ライターの火であぶって止めてね」と説明されているが、ライターを持っていないのでロウソクの火であぶった。問題なく止まった。

折りグセがなかなかつかないので本に挟んでいたら、半日くらいでそこそこのクセがついた。

添付の針と縫い針の差

写真は少しボケているが、添付の針と手持ちの縫い針を並べて写真に撮った。上が添付の針、下が縫い針。

少しボケているせいもあるかもしれないが、正直、見た感じ、そこまでの差はない。添付の針も先に触れると痛いし。縫い針のほうがちょっと鋭利かもなーってくらい。

針穴が刺しやすいおかげで針の先端が革に触れることもなかったので、傷がつきにくいのかどうかもよくわからない。

名刺ケースとしての感想

このキットは名刺ケースがほしかったこともあって買った。事情により2種類の名刺を持ち歩くので、それが1つのケースに入ってほしいと思った。3ポケットなのが理想的だったのだ。

このカードケースは一見いっぱい入りそうに見えるが、実際に入れてみたらそこまででもなかった。広げた状態の写真を撮って、各ポケットに入る枚数を書いてみた。

写真上側の両側に縫い目のあるポケットは、量はほとんど入らないが、名刺ケースに地味に必須な機能である「いただいた名刺を入れるポケット」として活用できる。

写真左下のポケットは一番大容量で、20枚程度入れることができる。大容量といっても30枚までは入らなかった。まあメインの名刺は20枚もあれば充分だろう。

写真右下のポケットは名刺10枚程度が入る。ぼくの場合はサブの名刺入れだが、名刺が1種類しかない方は合計30枚持ち歩けるとも言える。

といってもこれは新品状態での話なので、長年使っていれば革がなじんでもうちょっと入るようになるかも。

今後の課題

どちらも縫っただけで、コバ磨きという作業を実はほとんどやっていない。水でも磨けると知って少しだけやってみたのだが、荒磨きまでの段階で力尽きた。スポンジ研磨剤買うの面倒で……。

それともう少しいろいろ作ってみたくなった。ぼくは縫うよりも、革切ったり型紙考えたりするほうがやりたいかな。

まとめ

レザークラフトに興味があって縫う作業をちょっと体験してみたい方には、makeUのキットがめちゃくちゃオススメ。キットだけで完成させられる。名刺入れとしての機能も結構良いと感じる。手作りで名刺入れを作ってみたい方にはおすすめ。

僕は次にキット買うならペンケースやメガネケースかなと思うが、キットを買った分だけ針がついてくると思うと微妙な気持ちになる。予備の針と思えばいいか……?

2024年2月追記:これらのキットは在庫限りになっている。

ペンケースはファスナーつけの練習になるから、意義深そう。

スタイルレザークラフトのトスカーナキットも、作りたいものがあるなら挑戦してみてもいいんじゃないかと思う。経験になることは間違いない。ぼくは作りたいものが他にないってのもあって、もう買わないけど。

ハンドメイド
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